グランドキャニオン国立公園: ファントムランチ (Phantom Ranch) に泊まろう!

グランドキャニオン

せっかくグランドキャニオン国立公園に行くのならコロラド川まで下りて谷底まで行ってみたい!と思う方にはファントムランチ(Phantom Ranch) に泊まることをお勧めします。

ファントムランチのサイトにはたくさんの情報が詰まっていますが英語なのでその情報を訳したものと、私が泊まった時の経験を交えてお伝えしたいと思います。

ファントムランチとは

ファントム・ランチはグランドキャニオンの谷底にある唯一の宿泊所で、コロラド川の北、ブライト・エンジェル・クリーク (Bright Angel Creek) のそばに位置しています。

ここにたどり着く方法は3つ。ハイキングで谷底まで下って行く、ミュールを使う、またはコロラド川をラフティングする、です。

グランドキャニオンの谷底は世界中のアウトドアファンの憧れの場所なんですが、谷底で一夜を過ごすにはここに泊まるかキャンプ場に泊まるしかありません。

なのでファントムランチは超大人気。この施設は80人しか収容できないので1年中ほぼ満室状態です。

ファントムランチの歴史

1920年代にフレッド・ハービー社がグランドキャニオン内に観光者用の施設を建てる依頼を受けました。そしてメアリー・エリザベス・ジェーン・コルターという方がその施設のデザイナーとして起用されることになります。

彼女がいくつかのキャビンを提案するとみんなが気に入り、そのすぐ後に「この施設は ”Roosevelt’s Chalets” という名前になります」という発表がありました。

するともうすでに名前を決めていたメアリーは「私のアイディアを使うならその名前じゃだめ!」と計画書を取り上げます。

まあ、自分の作品ですから名前も自分で付けたい気持ちは分かりますよね。

そして彼女が選んだ名前というのが「ファントムランチ(Phantom Ranch) 」でした。キャビンとメインロッジには木とキャニオンの岩石が使われ、自然の美しさが生かされています。

ファントムランチの宿泊施設

ファントムランチに宿泊するには予約が必要です。そして予約は抽選で選ばれた方だけが取れます。

運が良ければ直前になってキャンセルが出る場合もありますが稀です。私は抽選に当たるまで4か月くらい毎日チェックしていましたが全くありませんでした。

ファントムランチには電話やテレビはありません。公衆電話が約0.5マイル(約800メートル)離れた所のキャンプ場ににあります。そして携帯の電波は全くありませんでした。

子供もウェルカムだそうですが、夏と冬は激しい気温が続き何もないところなので何かあったら(けがや病気)大変だからという理由でお勧めしないそうです。

私が行ったのは2月で、小学生以上のお子さんは何人か目にしました。ただ私が会った子供連れの家族はみんなハイキングではなくミュールのツアーで来ていました。

宿泊の種類はドミトリー (共同部屋) とキャビンの2種類があります。どちらもクーラーと暖房付き。5歳以下のお子さん連れはキャビンの宿泊のみとなります。

ドミトリー

ドミトリーはハイカーのみ泊まることができます。男女に建物が分かれていて(各2棟)ツインサイズの2段ベッドが5個 (1棟につき)、シャワーとトイレは共同になります。寝具とタオル込み。

キャビン

キャビンは 2人用から10人用まで違うサイズがあります。キャビンにはベッド、シンク(冷たいお水だけ)、トイレ、液体せっけんとハンドタオルが付いてきます。ベッドは部屋ごとにツインサイズの 2段ベッドが 2つかクイーンサイズのベッドが 1つ。

シャワーは別の建物にあって、他のキャビンに滞在している人たちと共同。バスタオルと温かいお湯のシャワーとシンクが利用できます。シャンプー、リンスとボディーソープもシェアですが置いてありました。

ファントムランチでの食事

食事はキャンティーンという食堂でします。朝食とディナーを予約の際に一緒に申し込みましょう。

ファントムランチのキャンティーン

キャンティーンは狭いので2つのグループに分かれて食べます。なので時間も予約の時に決めてしまうことになります。朝食は1種類。ディナーは3種類。ランチはボックスランチを頼むこともできます。

ファントムランチへの行き方

ハイキングとミュールを使うのがポピュラーです。ラフティングは旅行会社を通してツアーに参加する形になります。

ハイキングで行く場合

さて、気になるサウスリムからファントム・ランチまでの距離なんですが、サウス・カイバブ・トレイルだと7.5マイル (約4~5時間)。ブライト・エンジェル・トレイルだと10マイル (約4~6時間) です。

ただ注意したいのがこれは行き (下り) の時間なので帰り(上り)は、約倍の時間がかかると計算した方が良いそうです。

もう1つ気を付けたいのは夏場は気温が49度まで上がることもあるということです。冬も雪や氷で足場が悪くなったりするのでそれなりの準備をして行きましょう。

ミュールを利用する場合

1泊と2泊のミュールツアーはパッケージとして売られています。Central Reservations Office に電話するか、こちらのサイトから予約することができます。

ミュールツアーに参加するには必須条件があります。英語ができること、年齢は9歳以上、体重は洋服込みで90キロ以下、身長144センチ以上などです。他にもいくつかあるのでチェックしてから申し込みましょう。

ファントムランチの料金表

ファントムランチはグランドキャニオンの谷底にあるため、すべての物がミュールによって運ばれます。なので料金や値段はやや高めとなります。

税金は含まれていません

ダッフルサービス

ハイキングで谷底まで行くつもりだけれど荷物が重い...という人のためのダッフルサービス。ミュールが荷物をファントムランチまで運んでくれます。片道$76。

重量とサイズ

重量制限は30ポンド(13.61キロ)まで。サイズの制限は 36″ x 20″ x 13″。これは換算すると約 91cm x 50cm x 33cm です。

全ての物はバッグの中に納まらなくてはいけません。例えば釣り竿などをバッグの外に固定しておくことはできないので注意。そして重量が少しでもオーバーすると2つ目のバッグのフル料金を払わなくてはいけなくなるので気を付けましょう。

食べ物を詰める場合

食べ物を詰めても良いのですが、野生の虫や動物がたくさんいるので丈夫なプラスチックなどの入れ物に入れてからバッグに入れた方がいいです。そして食べ物の入っているバッグの上に “FOOD” と書いたラベルを貼りましょう。

ファントムランチへのサービスを利用する

サウスリムからファントムランチへ荷物を運んでもらいたい場合は、荷物を前日の午後3:30 までに Xanterra Livery Barn へ預けます。

ファントムランチからのサービスを利用する

帰りは上りなので辛い...という方はファントムランチからサウスリムまで荷物を運んでもらうこともできます。その場合は荷物を当日の朝 6:30 までにファントムランチのLoading Dock へ預けます。

荷物は Xanterra Livery Barn で受け取ることができます。時間はその日の午後3時~4時の間です。冬は朝の9時~午後の4時まで。次の日に取りに行く場合は朝の6時半~午後4時までの間に受け取りが可能です。

予約の再確認を忘れずに!

抽選で当たって予約をする場合、出発の15ヶ月前に予約を取ることになります。なので出発の2日前に予約の再確認をしなければいけません。

再確認をするにはブライトエンジェルの Transportation Desk へ電話します。電話番号は 928-638-3283 です。”I would like to reconfirm my reservation.” 「予約の再確認をしたいのですが」と言えば大丈夫です。

そうすると名前を聞かれるので名前を伝えます。そして予約した日にち、お部屋、人数、食事など予約した内容を読んでくれます。

私が電話した時は一気に全部読んでいたので、英語が分からないと物凄い量のことをバーッと言われた感があると思いますが、内容を確認しているだけなので落ち着いて聞きましょう。

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