アリゾナ州で特別なレストランをお探しなら、迷わずカイ(Kai) をお勧めします。多少値は張りますが、スペシャルな日のお祝いなどにぴったり。おいしいだけでなく、テーマがアリゾナの先民族(ネイティブアメリカン)なので忘れられない経験になること間違いなし!
カイはフェニックスのシェラトン・グランド・アット・ワイルド・ホース・パス(Sheraton Grand at Wild Horse Pass) のホテル内にある、アリゾナで唯一5つ星(正確に言うとダイヤモンド。AAAより)をもらっている高級レストラン。フォーブスからも5つ星をもらっています。
レストランのテーマは先民族(ネイティブアメリカン)なのでアリゾナ旅行にぴったり。ネイティブアメリカンと言えばお手軽に食べられるナバホ・タコスやフライブレッドが有名ですが、ちょっと贅沢に高級料理を楽しみたい方は是非このカイへ。
カイというのは彼らの言語で「種」という意味で、メニューにもデコレーションにも彼らの創造力、歴史、文化がたっぷりと組み込まれています。
もちろんサービスも「アメリカ(アリゾナですね)にもこんなお店あったんだぁ」と感動するくらい良かったです。
気になるドレスコードは「スマート・カジュアル」となっています。これは日本だと普通に会社に出かけて行くようなレベルなんです。男女ともジーンズや短パンはなし。男の人はサンダルなどはダメ。そこまで堅苦しい感じではありません。
私達は結婚記念日だったので、ちょっとおしゃれして行ってみましたが、やっぱり「これはカジュアル過ぎないか?」という方もちらほらいました。ま、アリゾナはこんなもんです。女性ならワンピースで大丈夫。
ホテルとレストランのデコレーション
12月に行ったのでホテルのロビーはクリスマスデコレーション、アリゾナのサボテンとネイティブアメリカンのアートでいっぱい。



ホテルに入り、ロビーを左へ進んで行くとレストランがあります。レストランの中も興味深いアートやおしゃれな家具がたくさん。


予約の時間より10分くらい早く着いたのですが、テーブルは空いているとのこと。すぐに中へ案内されました。
レストランの中もネイティブアメリカンの水彩画が飾られていました。
テーブルとメニュー
テーブルもおしゃれ。室温は心地よかったのですが、寒かったらひざ掛けも出してくれるそうです。「高級レストラン」ですがアリゾナなので緊張は無用です。

テーブルについたらこの日のディナーのサービスをしてくれる方達数人があいさつに来てくれました。そしてこの土地のネイティブ・アメリカンの説明を少ししてくれます。英語ですが分からなくても大丈夫です。説明が終わったらディナーのメニューを渡してくれるのでそれを待ちましょう。
季節に合った食材が使われるのでメニューが季節ごとに変わりますが、事前にチェックしておくと戸惑わずに済みます。私達も来る前にメニューを見て、いろいろ考えた末テイスティングの「ショートストーリー」という5品のコースディナーに決めていました。
このショートストーリはお勧めです。いろいろ楽しめて結構お腹いっぱいになりました。
悩んだのはワインのペアリング。「全部飲みきれなかった」というレビューが何個かあったのでウエイターの方に相談したのですが、そんなに量は多くないとのこと。
んー、私達はそんなに飲む方ではないのですが...結局ペアリング付きのショートストーリーを2つお願いしました。
ペアリングをしない場合はワインリストからワインを選ぶこともできます。
カイのコースディナー
レストランの中はネイティブアメリカンのフルートの音色がほんのりバックグラウンドに流れています。そしてコースディナーのショートストーリーが始まります。
Amuse

最初に出てくるのがアミューズ。いやー、ブラッセル・スプラウトってこんなにおいしくなるの?っていう一皿!外側はパリパリなんですが、中は柔らかくて自然の甘みが噛むたびに口の中に広がります。ソースとも合っていて食欲をそそります。
次に3種類のパンと香りの良いオリーブオイルが出てきました。パンはもちろん焼きたて。
Posole
そして次の一皿はポソレというスープ。ポソレは簡単に言うと豚骨ベースのコーンスープ。

ちょっと見えずらいのですが、右上にある緑の粒がお隣のニューメキシコで採れるハッチ・グリーンチリ。私これ大好きなんですが、こんな小さいのにとっても存在感があります。
そしてそのチリでじっくりと蒸し煮された黒豚のチークはスプーンで触っただけでほろほろと崩れます。大きめの粒粒はコーン。
そしてスープにはなんと金粉が浮いています!キラキラしてとってもきれい。こんな上品なポソレは初めてです。
ポソレはドイツからの少し甘めの Riesling ワインとペアでした。ソムリエの方がペアリングをしてくれているだけあって、両方の味が引き立ちます。
Kachk
次はシーフード。

手前からスペインのタコ、ホタテ、そしてお魚のハリバット。横にあるのはポレンタ。どれもおいしかったけれどホタテが一番おいしかったなぁ。うちの旦那さんはハリバットが最高だったって言ってました。
ソースが強めなので少しだけつけて食べました。
これはカリフォルニア、ナパバレーのシャルドネとペアで。
Intermezzo
この後は一休み。Intermezzo のシャーベットです。上に乗ったレモンゼストと一緒にいただきます。なんともかわいらしい~。

Grilled Tenderloin of Tribal Buffalo
口の中がさっぱりしたところで肉料理に進みます。コースはゆっくり進むのでリラックスして楽しみましょう。

ここのインディアントライブのバッファロー・テンダーロイン。グリルされたお肉なんですが、これも口の中でとろけます。
赤ワインのシラーととっても良く合います。このペアぶりは感動もの。既においしいお肉の味が更にレベルアップします。
Global Artisan Cheese

あ~、私こういうの大好きです。ちょっとずつチーズとかフルーツをつまんでおいしいワインを飲む。これも赤ワインと一緒に...幸せのひと時です。
チーズもナッツもどれもおいしかったのですが、真ん中の白いはちみつは格別! はちみつは結構ローカルのフィルターされてないものを買ったりするのですが、これは今まで試したハニーの中で一番濃厚でおいしかったです。もう結構お腹いっぱいなの食べられてしまう...
お腹いっぱいになってきたところでまた休憩。
水?なのか茶色なのでお茶?のようなものを目の前で注いでくれて、もくもくとドライアイスの煙が出てきます。それと同時にハーブの良い香りが広がり、とってもリラックスした気分になります。あ~幸せ~。
デザート
最後のデザート。

Native Cactus というプリックリー・ペアーのパフェ。甘過ぎず、さっぱりとしたキュウリのシロップと一緒に出てきました。
コースで頼まなかったときはデザートメニューからデザートを選ぶことができます。
以上でショートストーリーのコースディナー終了!
カイの感想
私達の結婚記念日は12月12日だったので、少し遅れてのお祝いになりましたが、とっても楽しかったです。
ワインのペアリングが本当に1つ1つのお料理と合っていて、さすがプロのソムリエさん!です。ワインの量はやっぱりちょっと多かったけど、どれもお料理の味をうまく引き立てていたのでペアリングして正解でした。
サービスもお料理も全て文句なしでした。お料理の出てくるタイミングもパーフェクトだったし、最高のお祝いができました。
最後に、ワインがおいしかったのでリストをお願いしたらメニューとワインの書いてあるカードを用意してくれました。最初から最後までとっても親切。

2枚とサンキューカードもいただきました。裏にはネイティブアメリカンの水彩画が。一枚一枚違うので、集めている人も多いそうです。

お料理だけでなくレストランの雰囲気やサービスを体験して楽しめるディナー。カイは本当にお勧めです。ネイティブアメリカンがテーマなので、アリゾナ旅行の最高の思い出になると思います。
カイの予約の仕方
予約は電話かオープンテーブルからできます。
予約の前日には確認の電話もありました。忙しくて折り返し電話できなかったのですが、「特別な日のお祝いですか?」「食べ物のアレルギーや好き嫌いはないですか?」という内容のメッセージでした。アレルギーのある方は事前にシェフに知らせておきましょう。
Kai 住所: 5594 Wild Horse Pass Blvd, Phoenix, AZ 85048 営業時間: 火~木:5:30pm-9:00pm, 金~土:5:30pm-9:30pm (要予約) ドレスコード: スマート・カジュアル ウェブサイト: カイ
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